【天悠】瑞光園ブランドその2意志を引き継ぎます

お疲れさまです。omoto-boyです。

前回は瑞光園ブランドとして「帝王」を紹介しました。

故町田さんが扱った実生の中でこれも欠かせません。
富山の西田ブランドといえば「和楽」「鼓堂」「四薫」などが有名ですが、
「天悠」というマニアが注目している実生も西田ブランドの一つです。

葉先は基本丸留め、若木のうちから押しつぶしたような葉芸を見せる、
「天悠」という実生を紹介したいと思います。

いつも内容がマニアックかもしれませんが、
こういう情報も中々知る機会がないと思うので、まあこういうのもあるんだな、
と生温かい目で見守ってくださいね。


出会い

2015年 富山大会にて

「天悠」が良い!という話は6〜7年前頃に諏訪のNTさんから聞いていました。
うちで「楼蘭」の親を眺めながら「うーん、これより良いね」なんて言うものだから思わず吹き出しそうになりながら「へー」と聞いていたのですが、2015年の富山大会で先日の「帝王」の命名者でもある林さんの作品を見て痺れたのを思い出します。

すぐに扱い業者である町田さんに説明を求めると、「西田さんの実生だ。林さんが生えで入れて今5本くらいの...まあこんな木だ。」という簡単な説明でした。
品名の由来は昨年まで中野市の瑞光園近くにあったお蕎麦屋さんの名前でした。

「私の字が入ってるじゃないですか、一本扱わせてください。」と伝えたところ、
「分かった!」と一言。その後4本は私の知っているお棚に納まっていきました。笑

その後どんどん欲しくなります

NTさんの木 信州実生会で展示
これはその翌年くらいに信州実生会で参考出品された木です。
下葉の地合いや竜がけの低い芸足を見てこれは名が売れる前に扱わなければ!とすぐに町田さんに声をかけます。「この木が今年殖えるから待っててくれ。(渡すとは言っていないのがポイント)」と嬉しい返事をもらい、その秋に目の前で東京の大棚に納まります。笑

今まで殖やしているのは林さんとNTさんがほとんどとのこと...。
頼んでおいて直接買いだすのも品がないし...こういう時はじっくり待とう!と決めて
代わりに町田さんが納めた味の良い「侘助」を引き出したら二人で飲みに言った時に懇々とお説教をくらいました。苦笑
ちなみに、うちの園主も町田さんとはやったりやられたりしてきました。
松本のMさんの木

上の木の一年後
姿こそ決まらないものの、モノは間違いなく良い!
私の中で評価が定まってもまだ回ってきません。
他の業者さんへいったという話は聞かないのでじっと我慢です。

ようやく回ってきました

2017年の長野大会で「omoto-boyくん(実際は本名)ちょっと」と呼ばれ提籃の中に入った「天悠」の青い芋吹きを見せられ、「とりあえずこれで、また味の良いの渡すから。」とついに扱わせてもらうことになりました。
その苗はその日のうちに「どうしても!」と言われ大棚Fさんに買っていただきました。

そして2018年、町田さんも体調が悪くなり、
殖えたお棚に声をかけていただいたのか、芋吹きが2本私のところに回ってきました。
その芋吹き

今年見た「天悠」の姿

先月、業者組合の旅行で富山を回ったときに見た親木の姿です。
芋切りを繰り返している木なので参考程度とはいえ、シルエットも想像できました。
西田さんが生やし町田さんが扱い、そして林さんが育て上げたこの実生、
大事に扱っていずれは登録したいと思います。

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