みんなの憧れ【楼蘭】の傑作をweb鑑賞しよう!

お疲れ様です。omoto-boyです。

先日は信州おもと実生研究会の展示会がありました。
ローカルの実生展示会にも関わらず県外からも多数の参加者があり23名。和気藹々、とても楽しい会となり、「あぁ万年青を楽しむにはこれで良いんだな」と強く感じました。
トップ入賞はS.Hさんの胡麻斑実生。
斑のキレの良さもさることながら、愛嬌満点な当才生え実生でした。
facebookに画像が載っています。
田哲園のページ

今日はみんな大好き「楼蘭」の今までの傑作を紹介して、
"日々是万年青で「楼蘭」のweb鑑賞会"をしてみようと思います。
楼蘭の紹介はこちら→2010.12.18日々是万年青

しばらく見本木だったTidoさんの作品

信州の名作者Tidoさん(現在93才で未だに芋吹きを棚入れしておられます!楽しく生きる為に必要なことだそうです)が飾った作品。この木は翌年、ちょっと凝り気味で農林水産大臣賞を受賞しています。

最初に覆輪で登場したのは水戸のTさんの作品

水戸の大御所Tさんが第1回萬風展で入賞した作品。
それまで関東で覆輪でこれといった美術木が飾られていなかったところにこの作品が登場し、皆が度肝を抜かれたそうです。
これは近畿のMさんの棚で出来た覆輪の苗が京都S園→東京S園と渡ってTさんに納まったそうです。

歴代の名作品

福島、いわきのKさんの萬風賞作品。
葉数が増えると、このように折り下げることが分かります。
福岡の名作者、故Mさんの萬風展特別賞作品。
Mさんとお話した時に「葉数では岐阜のTさんの環境には絶対敵わない。だから私はその木の究極の葉芸を引き出す為に日を強くとる作にした。」とおっしゃっていました。
新潟県のHさんの萬風賞作品。
まだ私もこの世界に入ったばかりの頃の萬風展でこの作品をみて「うわー!すげーな!」と感嘆した記憶があります。当時は吹きで100万以上していましたから、デモとはいえ、万年青界にとってとても価値のある作品でした。
東京の女性名作者Tさんの萬風賞作品。
"型"という点においては本種の理想型ではないかと思います。

決まりものとして遂に頂点をとった2017年水郷大会

記憶に新しい、新潟県のMさんの総理大臣賞作品。
至芸品として仕上げながらも、葉姿を決めてきたところが素晴らしかったです。
また、楼蘭覆輪の最大の魅力である雪白の大覆輪を見事なまでに各葉に現していました。

最近の作品は?

昨年の名品展で特別最優等作品。
水郷支部のSさん。安心感のあるまとまりで、これが「楼蘭」を棚入れする際の指標となる作品と言えます。
今年の萬風賞作品。宮城県のTさんの作品。美術木作りの最たるものです。
Nitrogenを効率よく効かせないとこの葉尺と紺性の深さは出ません。葉姿もお見事でした。

縞の「楼蘭」

東京の故Hさんが飾った縞の「楼蘭」。
素晴らしい地合いの良さ!そして竜がけの低い、押しつぶしたような雅糸竜。

私はよく「楼蘭作るなら覆輪と縞を両方作った方がよいですよ」と言うのですが、それは商売上というよりも、別品種と言っても良いほどにそれぞれに特徴と魅力があるからです。
覆輪ものはその雪白な大覆輪と格式の高さ。
そして、縞の「楼蘭」には地肌の良さとベールを脱いだ芸質...これはもう羅紗好きにはたまらないものがあります。もちろん青でも良いですが。

特に実生をやる方は、生やす人も作る人も「楼蘭」の青か縞を手元に置いて自分の自慢の実生と良く比べてみてください。

blogの書きはじめに「楼蘭」の画像を並べてみたら「こりゃ腹一杯だな、ちょっとくどいかな」と思いましたが、コメントを差し込んでいくと結構面白い記事になったような気がします。

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