『碩山(せきざん)』
昭和42年頃、三河地方で生えたものを園主と先代で買い出してきたもの。
当時、当園には実生が多くあったため、分かりやすくNo.付けをしておいたらしく、この『碩山』は現園主によって「億実生」と名付けられ、当園で育成、増殖された。
命名登録は先代の園主、田中哲三郎による。
当初は「石山」という案もあったようだが『碩山』の名で登録された。
葉姿は「鸞山型」で広葉の立ち葉性。
葉先には丸みがあり、紺性の良いキメの細かい地合いをしている。
葉芸としては平葉に総雅糸竜、剣葉を見せる。熨斗葉を見せる事もあるが、本種は樋葉で受け型なので熨斗葉がなくとも葉肉の厚みが分かるので、広葉の平葉に低い総雅糸竜を見せ、葉の縁の線をキリッと見せた『碩山』こそが、本来の持ち味であろう。
芸が厳しくなってくると片繰りしてしまったりと葉姿が整いにくいが、かといってふんわりと葉数を多く作ろうとすると、芸が甘くなり、魅力が半減してしまうので、肥料を強め、採光充分に葉芸を引き出すような作をする方が魅力を引き出せる。
しっかりとした作をしている証拠でしょうか(笑)
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