7月13日 雪中の松

『雪中の松(せっちゅうのまつ)』

古くから東北地方に存在していたとされており、昭和15年頃、水野淳治郎氏が『雪中の松』と命名した。

紺性が深く、立ち葉性。
覆輪が無く図が入るところが『残雪』に似ているが、葉肉は残雪よりも薄く、葉先が尖り、大きさは30cm程度である。
図性の良いものは他の図物の性の良いものと比べても遜色ない程に鮮明で、そういったものを葉疵なくきれいに作れば、棚でも一際輝き見応えがある品種である。

外気19−22℃
温室19−24℃
鉢内20−23℃
灌水なし。

今日お客様が面白いものを持ってきて見せてくれました。
さて、この品種は何でしょうか。

正解は
『琴治』です。
見事なまでに片繰りしています。
本芸をしているサイドは葉重ねも良く芸も充実して、整っていれば大会でも活躍出来そうなので悔やまれるところ。
昨年はしっかりと3枚の葉繰りをしているので、葉繰りが足りずにこうなっている訳ではないようです。
「来年は芋を切って親木の若返りをはかって芋吹きもとったらいかがですか」ということで園主と話がまとまったようです。

それにしても、万年青というのは左右で違う性質を持っているのではないか、ということが多々あります。
例えば、片側だけ覆輪が回っていたり気のあるものや縞が半柄だったり派手なもの、片側だけ剣葉などが出やすいものなど。
覆輪なんかでも味の良い方で芋吹きをとれば覆輪が回りやすいとか、縞柄でも片側が派手でも反対側が地味目であればそっちで子をとれば落ち着いた縞の子がとれやすいという事が実際にありますし、不思議ですね。
『天賀』のように根変わり、芋変わりで小型になったとされている品種がありますが、この琴治の伸びの悪いサイドで子をとったら小型の琴治が出来たりして♪なんてこの木を眺めながら夢みたいな事を考えていました。

コメント

  1. あれまあ、同じことを考える人がいるもんなんですね! 先日掲載した私の片繰り琴治、来年は葉の繰らないほうのあたりが切れるのでそれ試してみようと密かにたくらんでたところですよ。そんなにうまくはならないとは思うのですが、夢があって面白い話ですよね。

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  2. 万葉さん

    万葉さんも同じ事を考えていたんですか!?笑
    写真の木はお客さんの物なので私は挑戦出来ません。小型の琴治がうまい具合に誕生したら教えてくださいね。

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