東京支部展では芋吹きの部、青羅紗の部、縞羅紗の部などといったマニアックな部門があって非常に面白いです。
羅紗万年青は覆輪が回った状態が完成型で、登録も基本的には覆輪が回ったものが認められます。
実生で生えた時点で覆輪が回っているという稀なケースもありますが、ほとんどが最初は縞で、それが芋切りを繰り返して本数を増やしながら段々と覆輪に変わっていきます。
その縞が覆輪に変わっていく過程で、縞が沈み青になってしまうものや、縞のまま残っていくものがあるのですが、当然趣味者は覆輪を欲しがるので、覆輪の回った品種の縞や青のものは段々見向きをされなくなっていきます。なので、古い品種ほど縞だけのものや青は見かけなくなり、希少品になっていくのです。
ちなみに今年霧島を大量に芋切りしたのですが、その中で曙斑が端に寄って覆輪のデモのようになっているものが数本あったので、縞だけではなく斑そのものが覆輪に変わるための大きな要因のように感じます。
力和(縞)
覆輪の力和より好きです。
力和の縞なら結構数があると思います。
縞や青のものは希少性だけではなく、その品種が持つ本来の葉芸が良く分かるという利点もあります。
覆輪が回ると甲竜や雅糸竜まで覆輪と同じように白くなり、葉芸が若干緩くなるので、縞や青は本来の葉芸を見るには最適です。
地合いも、覆輪が回ると白い部分が増えるので分かりにくくなってしまうのですが、縞や青は鮮明に分かります。
そこで、マニアックな方は銘品の縞や青を自分の棚に置いておいて、新しい実生を見る際に指標として使うのだそうです。マニアックですよね。最高です。
そういう方が東京支部には沢山おられるので、このような部門が設けられているのだと思います。
このブログを読んでいると、万年青を知らない方は覆輪はいらなんじゃないかと感じてしまうかもしれませんが、覆輪の回った万年青には気品とオーラのようなものが備わります。
価値も覆輪の回ったもののほうが高いです。
さらに品種によりますが、縞と覆輪が同時に現れる縞覆輪になるとさらに価値は高くなります。昔からある品種などは名称の「殿、錦」などが「宝」に変わります。
青のほうは三河錦の特徴である折り下げが足りませんが、覆輪と比べると印象がガラッと変わります。どちらも魅力があります。
何よりも三河錦の青なんて世の中に何本あるのでしょうか。
他にも参考品の中から安達賞という栄誉ある賞が未登録品に限り5点選ばれます。
ここが一番見応えのあるコーナーかもしれません。
それはまた明日。
室内気温5−9℃
鉢内温度6−10℃
冬は鉢の中のほうが暖かいようです。
灌水なし。
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