9月11日 錦麒麟、麒麟冠


これは万年青をやっている方ならまず間違えないと思いますが、一見すると『錦麒麟』に見えます。私は未熟者なので最初見たときは間違えました。
しかし、この線は縞ではなく一昨日のブログでも書いた蹴込みです。
何が違うのかと言うと、縞というのは葉の元から葉先に向かって伸びている線のことで、継続性があります。しかし、蹴込みの場合は覆輪が分かれたものなので葉元までいかずに消えていたりして、継続はしません。

一発で見分ける方法としては、葉の裏を見ることです。

縞なら葉の裏にもはっきりと線が入りますが、この葉には入っていません。
つまり、表の線は縞ではなく蹴込みだったということが分かります。
この方法なら縞かどうかの判断が容易につき、これは縞の抜けた『麒麟冠』なんだなと、すぐに分かります。
錦麒麟と麒麟冠では値段が10倍近くも違いますから、これから万年青を始める方や、このことを知らない方は買う時に注意しなくてはなりません。
この方法は、雌木として使う実親に縞があるかどうか見るのにも使えるので便利です。
というか基本らしいです。

ちなみに、錦麒麟、麒麟冠は芋吹きをするときに芽当たりが大きいので、アタリの上ギリギリを切るとアタリが膨らんできた時に芋が割れてそこから傷みが発生したりしてしまうので、アタリの上に少し余裕を持って芋切りをするのがセオリーです。

下の写真が錦麒麟

明治32年頃からある古い品種ながら未だに高い人気を誇っていて、類似品が他にありません。私が大好きな品種の一つです。
縞が抜けやすいので、錦麒麟が麒麟冠になってしまったものは良く見かけます。
他に麒麟冠の図、虎もあり、本数が少なく、高価なものらしいです。
私は直接見たことが無く、一度見てみたいのでどこかで見かけた方がいましたら是非教えてください。

室内気温15−25℃
鉢内温度15−24℃
16時頃灌水。
周りの窓は東側は半開、西側は全閉。
天窓は真ん中だけ全開で他は全閉。
これでも北と南のドアが開いているので、かなり風が通ります。

コメント

  1. 未熟者の私もその昔「縞」と「蹴込み」について園主さんに教えていただき、その上で縞がきれいな錦麒麟を紹介していただきました。

    返信削除
  2. >>麒麟さん
    いつもコメントありがとうございます。
    未熟者だなんて、そんなご謙遜を(^^)
    そうでしたか。実際のところ分かりにくいですよね。

    錦麒麟や玉獅子の虎のような古いのに未だに人気のある万年青はこれから若い人達が万年青を始めるようになったら、再び凄い人気が出るように思います。
    何年先になるか分かりませんが、商売ができるようになったら、業者なので流行は常に先どっていかなければなりませんが、こういった古い品種も常に取り扱っていきたいです。

    返信削除
  3. 大変勉強になります。
    10年ほど麒麟冠を育てていますが、麒麟冠から錦麒麟が出現することはないのでしょうか?
    素人ですみません。

    返信削除
    返信
    1. 完全に縞が抜けてしまった麒麟冠から錦麒麟が出現する可能性は低いですが、錦麒麟から麒麟冠になったものは子に錦麒麟が産まれることは時折あります。
      割子が比較的上がりにくい品種ですので、芋切りをしてみることをオススメします。

      削除
    2. 早速のご返信ありがとうございます。
      可能性がないわけではないとのことで楽しみが増えました。大事に育てたいと思います。
      典型的な麒麟冠として入手したので確率は低いかもしれませんが、芋切にも挑戦してみたいと思います。
      ご教示ありがとうございました。

      削除

コメントを投稿