8月22日 懇話会

山田温泉「松川館」にて長野県支部の「おもと懇話会」が行われました。

床の間には今回のテーマでもあった「美術品」の『太陽』と『光陽』が飾れられました。
作者は矢沢氏。

支部長の挨拶

議題は「美術品作りについて」
項目に沿って
  • 植え方、鉢選びについて(培養時)
 朝明砂のみだと芸が締まると言う人もあるがどうなのか。軽石でも充分に出来るという意見も。長野では昔、多くの人が折衷植えで美術品を作っていたらしい。ぜんまいの根を芯に使う「オスマンダ方式」という植え方もあるらしい。
 
 首周りは苔なのか、硬質赤玉でも問題ないのか。それぞれのメリット、デメリット。硬質赤玉の見た目が気になるという意見に対しては、苔が汚れていた方が見栄えが悪い、昭和初期までは上苔を使用していたという文献は少ないので問題ないのではないかなど。
 
 鉢選びは大きさなどの話よりも楽鉢なのか、プラ鉢なのかという議論に発展。趣味として楽しむということが大事なので楽鉢でやるのが本来の楽しみなのではないか。プラ鉢でも作は問題なくできる。
  • 水やりについて
 1日何回やるか。朝やるのか夕方やるのか、それぞれの時間帯は。灰汁水はやるのか、年にどれくらいか。通年やるという意見もあった。
 なお、3日に一度ほど灌水時に木酢液を混ぜることで消毒を一切やらずに管理出来るようになったという意見もでた。木酢液には殺菌、害虫忌避の効果がある。それ以外にも浸透性が優れていて肥料の吸収効率も良くなるので作がかかりやすいなど。
  • 施肥について
 施肥の適切な時期、回数。置き肥か水肥か。成長期にはチッ素が必要。
 個人的には化学肥料についてどう思っているのかという議論も聞きたかった。実生家の方に個人的にお聞きしたところ、実親には使うが決まり物には使っていないので分からないというお話でした。
  • 採光について
 ここはあまり議論されなかったが、成長期の十分な採光は必須。名作者の宮崎氏は光の具合を見ながら寒冷紗を引いたり引かなかったり、棚の配置も品種ごとに採光の特に必要なものなど考えて並べているという。ご本人曰く他の人には中々真似出来ない。
  • その他(青にえ対策)
 青にえはほとんど出ないという方が数名。灰汁水は効果があるという意見が多く出た。灰汁水は通年やるのが良いという意見もちらほら。
 夏場のチッ素過多は良くない。

こんな感じでした。


最後は皆さんで食事をしながら個々でおもと談義に花を咲かせていました。
私も色々と勉強することができました。

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