2月17日 富国錦

『富国錦(ふこくにしき)』
昭和10年代に愛知県の山本歌吉氏が作出。
颯太清作氏、筒井信夫氏などを経て竹内一三六氏が8年間培養し、完全覆輪が完成したという。
命名は昭和20年代に筒井信夫氏。
その後、奥谷三郎氏が10数回に渡る交渉の末、3本子付きの木を入手し、昭和30年の京都大会で溝淵寿吉氏に50万円で納め、大きな話題を呼んだという。

『富国殿』と同じように容姿端麗という言葉が当てはまる、整然とした葉姿をしている。
芸足が早く、2才で葉芸を見せ始め、二面甲竜と熨斗葉から変化した盛り上がるような雅糸竜は葉の中部分を残して全面を覆う。
羅紗系の代表格である。
子上げが良く、丈夫で良く増えるので、現在では入門品としてもおすすめ。

『富国錦』はまだそこまで格安ではないですが、『瑞泉』や『愛玉殿』など、均一品で買えるほど安くなった物でも葉芸は超一流のものが多いところが万年青の良いところですね。
しっかりと美術品を作ることが、苦心の末増やしてきた方達に対して感謝と敬意を表する行為だと思います。

外気△3−4℃
温室2−9℃
鉢内4−11℃
灌水なし。

コメント