9月25日 力和、鸞山


『力和(りきわ)』と『鸞山(らんざん)』
どちらも羅紗銘鑑の最も位の高い位置に君臨する羅紗おもとの代表格です。
やはりこの2つを紹介しなくては始まりません。

力和
昭和15年に三河の杉山力蔵氏が作出した大車実生である。
二面甲竜を押しつぶしたような葉芸を現し、丸止めで幅広く力強いのに愛嬌のある葉姿が多くの万年青愛好家を虜にしている。
名前の由来は作出者である杉山力蔵氏の『り』、竹内金輔氏「き」と岡田和吉氏の『わ』をとって力和という名がついた。
覆輪が回ったのは昭和48年。
当時は300万円を超える値段で商いされたという。

鸞山
来歴は良く分からないのだが、330種によると作出者は牧円造氏、昭和20年代に先代桶庄氏が培養していたとされている。
その後、昭和30年頃に岡崎の梶川継一郎氏が求めたことから『梶川実生』と呼ばれていた。
昭和35年に故平野さんが買い出し、五反田の江田進氏に売却。江田氏は増え木を売却していたのだが、のちに増殖分全てを買い戻し、鸞山と命名、登録。
覆輪が回ったのは昭和47年。
力和とは対照的に葉先は尖り立ち葉。雅糸竜、熨斗葉、剣葉を現す。力和と同じで幅広く力強い葉姿。

両種は覆輪が回ったのもほぼ同時期で、当時はどちらも数百万の値段で取引されていたらしいです。
現在では誰にでも手に入れて作ることができます。
鸞山のほうが若干性質が弱いようです。
長野県の力和が大好きな若い趣味者の方によると、鸞山は施肥弱め、力和は施肥強め、ちょうど中間に『峻嶺(しゅんれい)』があるイメージだと教えてくれました。なるほど!

室内気温19−28℃
鉢内温度19−25℃
温度を観測している鉢は楽鉢です。
灌水なし。

明日26日と明後日27日は東御市にある道の駅、雷電くるみの里で東信分会の方々によるおもとの展示会が行われます。
このブログを見ている皆様、ご家族やご友人を誘って是非遊びに来てください。
お待ちしております。

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